今政治資金パーテーの裏金で岸田政権が揺らいでいる。政治家の発言は聞いていられない。政党助成金(政党交付金)の成り立ちを理解していないのではないか。田中眞紀子が久々に登場して真紀子節で次のように言い放った。「11年ぶりに永田町の土を踏みました。相変わらず空気がよどんでいるし、きな臭いし、暗い感じがするなと言うのが第一印象でした」 「特にこの間1カ月間に3人も副大臣らがクビになりました。消耗品じゃないですか、使い捨てですか。国会議員は副大臣ですよ」 「歳費は129万4000円。月々ですよ。文通費、私のころは20万円、いまは100万円。調査研究費、なんの調査やってるんですか?」 「先日テレビを見てましたら評論家が『政治には金がかかるんですよ!』って言ってました。バカか! お前みたいなのが評論家やってるから。たかりじゃないのかと思って見てました」
「民主主義は言論ですから、言葉でもって、どれだけ分かりやすく、命がけでしゃべるかなんですよ。しゃべらないで何ですか? なんか、『答弁を差し控えさせていただきます』って、『差し控える』ってやましいからでしょ。答えられないからでしょ。国民はそんなバカじゃないですよ。差し控えちゃいけないの! じゃあ国会議員になるのを差し控えた方がいい」 「そういうすっとぼけた言葉の使い方しちゃだめ。即、議員やめてもらいます」 「安倍さん以降、彼も含めてですけど、安倍さん同期だったから仲良しだったんですけど、客観的に見て、やっぱり、人としてすべて終わってしまったというか、賞味期限が切れたというか…そういう人たちが総理になり、閣僚になり、議員になっているんですよ」 と述べた。
最近の政治が、おかしくなったのはサメの森喜朗から始まって、いやそれ以前からか、そして安倍晋三が何もかもぶちこわした。安保法制問題、森友・加計問題、統一教会問題、五輪疑惑、安倍晋三の国葬、数々の政治家の汚職、どれを見てもまともな政治でない。テレビ、新聞も如何なものか。田中真紀子の言う政治評論家の駄目なこともその通りと思う。木原誠二問題を初めとした、スクープは週刊文春に、そして今回の裏金は赤旗と他の情報機関のテレビ、大手新聞は後追い報道か無視で情けない。2021年の五輪はスポンサー等が絡んだお金で中止にできなかった。そしてそれに群がった節操のない輩等が裏で動いたのであろう。五輪疑惑だけは、いやすべてを検察は最後まできっちり追求して貰いたい。馳浩石川県知事の政府の機密費を使ってIOC(国際オリンピック委員会)の委員に対し、贈答品を渡したとの発言、その後「発言の撤回」を繰り返す姿に、五輪疑惑は忘れてはならないと思った。統一教会もうやむやにしてほしくない。検察官は何人いても足りないのではないか。若い頃陸軍中野学校出の柔道家と付き合いがあった。あるときその方のお宅で酒を頂いていたら、突然勝共連合の人間がきて柔道家にクーデターを誘ってきた。驚いた。熱心に口説いていたが、柔道家はさすがに断った。それが統一教会であった。いろんな話を聞いた。事の真偽のほどは分からないが、色々自慢話をしていた。根っこに満州人脈(アヘン王里見甫)、岸信介(東條英機内閣の太平洋戦争開戦時の重要閣僚で戦犯)などの輩が蠢いている口ぶりだった。さすがに岸信介はありえないかと思った。満州グループ→岸信介→安倍晋太郎→安倍晋三→統一教会は一本の線でつながる。安倍晋太郎の父安倍寛は平和主義者で東条英機に批判的であった。清廉潔白な人格者で太平洋戦争に反対していた。息子の安倍晋太郎には、戦争には負けるから戦地に行くなと語っている。戦後間もなく亡くなる。その後阿倍寛の長男である晋太郎と岸信介の娘との結婚話が持ち上がった。岸信介は安倍寛の子なら心配ないと述べたという。もし安倍寛が生存していたら岸家と繋がりができただろうか。安倍晋三は安倍寛ではなく、岸のDNAを色濃く継いでいるように思う。実弟は岸家に養子に行っている。戦後間もなく三無事件(1961年(昭和36年)12月12日に日本で発覚したクーデター未遂事件で、国会を襲撃して、政府要人を暗殺し「三無主義」(三無(さんゆう)とは「無税・無失業・無戦争」の三つの無の主張である)に基づく新政権の樹立を目指したが、警察の摘発により未遂に終わった。その背景には安保闘争などがあり、右翼も政治家に不満を持っていた。だから政治家もうかうかしていると、足下をすくわれかねた。今の政治家は本当に甘いと思う。命をかけて政治活動をしている人は皆無ではないか。テロを是認するものではないが、斎藤隆夫のあの政治状況の中での反軍演説をやった覚悟というものを、どの政治家にも感じられない。田中正造の足尾銅山事件。田中正造の最後は無一文であった。今の政治家は、政治家を続けると、お金が貯まるみたいだ。八紘一宇を取り上げ質問した、三原じゅん子に至っては笑止千万である。情けない。
むかしは自民党の中にも骨のある政治家がいた。宇都宮徳馬がいた。宇都宮は石橋湛山や三木武夫らの系譜に連なり、外交面で平和共存外交、日ソ・日中・日朝国交回復を主張。岸信介らアメリカ寄りの外交路線を唱える自民党保守派に対抗した。経済界も人がいた。東京電力の木川田一隆である。私が学生の時すんでいたアパートの側に住居があった。これがあの東京電力のトップの住まいかと思われる、私の家より貧弱なものだった。木川田は原発に最初強行に反対だったが、最後は容認して自分の生まれ故郷の福島に建設した。中曽根康弘、読売新聞の正力やアメリカなど色々な力が働いたのだろう。原発は一点曇るが、でも志を持った経済人だったと思う。そのほかにも政治家、財界人に多彩な人々がいた。
今回の裏金で明白であるが、今は自分の選挙のことしか考えない政治家や、自分の一会社だけの儲け(必要だが)を考える経済人ばかりである。社会正義、国民のこと、そして国の行く末を深く考え行動する政治家、財界人がいない。誰だか忘れたが北朝鮮の金日成に直に、世襲は駄目だぞと言った、日本の政治家か経済人がいた。今の日本の政治家は世襲だらけ。北朝鮮と同じではないか。以前は今よりはるかにバランスのとれた社会体制だったように思う。右がいれば左もいる。悪がいればそれを、よしとしない人達がいた。悪も大物が多かった。今は小粒である。しかし今回の裏金問題は大疑獄事件となろう。政治家はみんな金太郎飴の政治家である。選挙が虚しい。選挙に行けと言うが、入れる人間がいない。かえってこの人は落として欲しいとの、選択の出来る投票用紙なら、行く気になるかもしれない。昔は安倍寛、宇都宮徳馬、木川田一隆等(上げきれない)人はいた。