私には2人の子供がいる。その二人の子供には色々イタヅラをされた。一人には大事な映画黒澤明の「生きる」を録画したビデオを消され、消沈した。もう一人の子供には高価だった(当時60万位したのではないか)PCを壊された。子供は磁石を持って、PCをやっていた私の背後から近づき、PCの液晶画面に磁石を近づけた。液晶画面が一点になり、私は凍り付いた。液晶画面が磁石で一点になるのを、見るのは滅多にないだろう。脇を見ると子供は磁石を持って、けろっとしているのには参った。
今その磁石でPCを壊した子の子供、すなわち私の孫が一時保育園に行くのを嫌がって,ストレスが溜まって、行動が乱暴になっていた。今でも長い休みの後は大人と同じで保育園に行くのを嫌がる。そういう時はストレスがたまって、挙動が乱暴になる。
一年ほど前私が座敷であぐらを組んでPCをやっていたら、前から孫が近づいてきた。保育園に嫌がって乱暴な時だったが、嫌な予感がした。孫は突然、私のノートパソコンの画面部分を押し倒した。メリメリという音が耳に残る。唖然とするとともに、ノートパソコンの画面部分を開け直し電源を入れたが、ログイン画面は表れなかった。液晶画面にはひび割れが入っていて、これは駄目だと思ったが、この一瞬の出来事はすぐには受け止められなかった。母親がきて孫を叱ったが後の祭りであった。保育園に行くのが嫌な孫に悪気はなく、私は怒りのやり場もなく、しばらく唖然としていた。このPCは10年以上前に買った物で,大切に使い今まで順調に動いていただけに、私の受けた衝撃は相当なものであった。翌日電気屋に持って行ったが、もう修理不能とのこと、まあ当然であろう。愛着のあるものを失うことは、たかが機械でしかないが悲しいことである。しかし機械より孫が大事だ。早々に新しいパソコンを購入することにした。潔く諦めることも大事だ。以降PCをいじる時は孫の動きには気をつけている。それにしても孫はPCの前から、その親が子供の時は背後からPCを壊し、よくぞもやってくれたものだ。