1979年(昭和54年)以降、4件の女児誘拐殺人事件と関連が疑われる1件の女児連れ去り事件(失踪事件)が栃木県と群馬県の県境半径20km以内で発生した。そのうちのの1件が、冤罪が確定した足利事件である。足利事件は、1990年(平成2年)5月12日、栃木県足利市にあるパチンコ店の駐車場から女児が行方不明になり、翌13日朝、近くの渡良瀬川の河川敷で、女児の遺体が発見された殺人・死体遺棄事件である。その事件で犯人として逮捕起訴された菅家利和さんは無期懲役が確定したが、無実を訴えDNA検査で無罪が確定し冤罪をはらした。同様な事件が九州でもあり、飯塚事件という。事件は1992年(平成4年)2月20日に福岡県飯塚市で2人の女児が行方不明になり、その後他殺体となって発見された事件である。事件から2年後の1994年(平成6年)、久間三千年(56歳)が殺人などの被疑者として逮捕された。その後略取誘拐・殺人・死体遺棄の罪で起訴され最高裁で死刑判決が確定し、福岡拘置所で死刑が執行された。足利事件と証拠の状況は違うがDNA検査が重要視されたことは似ている。久間三千年は死刑執行の時まで無罪を主張した。そして今妻が再審請求をしているようだ。
話は北関東の幼女連続殺人事件に戻る。ある雑誌の記者が丹念に取材をし、「ルパン」と呼ぶ人間を怪しんで記事にした。「ルパン」の自宅に行って「ルパン」本人に話を聞き、亡くなった少女がいたパチンコ店にいたことを本人も認めたと言っている。東日本大震災前の国会で、この問題が取り上げられ菅直人首相が検討すると答えていたが震災で吹っ飛んだ。今「ルパン」はどうなっているのだろうか。記事が掲載された雑誌は廃刊になった。
今も、犯人と思しき人物はパチンコをしている。この人物、この本では「ルパン」と呼ばれている男を逮捕するには、もう一度この男が誘拐・殺人をするしかないのか。それが今の日本の現状なのか。そう思わざるを得ない、日本に生きていることが悲しくなってしまう実情である。北関東にお住いの親御さん、気をつけて。今は自衛するしかないのが悲しいですが、気をつけて欲しい。
全国ではこれ以外にも幼女殺人事件や行方不明が数多く起こっているが、痛ましく当事者のことを思うと言葉にならない。小学校の下校時お母さんの車で出た時、田舎なので人通りも殆どなく複数の子なら別だが、子供が1人の時なら車社会簡単に拉致できそうである。私にも可愛い孫がいる。幼児・子供からは出来るだけ保護者は目を離さないようし、また地域で幼児・子供を見守る必要がある。